キャラバンを8ナンバー登録してみた

キャラバンを8ナンバー登録してみた

今回はキャラバンを8ナンバー登録してみた極めて個人的な日記です。
ちょっと長いです。あまり興味のない方や、非道徳的だと思う方はスルーしてくださると嬉しいです。

また、この記事は「Enduro.Jとして8ナンバーの取得を推奨するもの」ではありません。
しっかり読んでいただければわかると思いますが、ぶっちゃけ苦労してまでやるほどの価値があるかどうかは微妙です。
もし「自分もやってみよう!」と思われた方がいらっしゃいましたら、法令、規則などについては各自、自己責任で進めていただけますよう、お願いします。

■8ナンバーってなに?

8ナンバーってなかなか見かけないと思います。
実はこれは「特殊用途自動車」に与えられるナンバーで、有名なところだと消防車や救急車が8ナンバーです。
また、「キャンピングカー」や選挙活動などに使う「広報車」も8ナンバーですね。

しかし今回ボクがやったのは「工作車」というものです。

これは「電気・ガス・水道などの修理を行う車」です。
「など」ですので、きっとバイクの修理も含むと「思います」。陸運局で確認したわけではありません。ネットで調べてみると登録の際に「用途を聞かれた」人もいるそうなのですが、ボクは聞かれなかったのでわざわざ言いませんでした。

もちろん、仕事や遊びで訪れたレース会場で自分や友人のバイクが壊れたら車の中に積まれた作業台と万力と工具を使って修理ができます。これは「専らそのための設備を有した車」です。

■8ナンバーのメリットは?

ボクの日産キャラバン(H17年式)はスーパーロングでハイルーフ。

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全長:4990mm
全幅:1690mm
全高:2280mm
排気量:2380cc

です。
なので、購入時に通常のハイエースやキャラバンの4ナンバー(小型貨物)が取れず、1ナンバー(普通貨物)で登録しました。

1ナンバーは「長さ4.7m、幅1.7m、高さ2m、2000ccを超える貨物自動車」が条件となります。

ちなみに各ナンバーの維持費をまとめるとこんな感じに。
(こちらに記載した価格はあくまで参考用ですので、車種によって多少変わってきます)

1ナンバー
自動車税:16,000円/年
重量税:16,400円/年
自賠責保険:24,040円/年
合計:56,440円

に対して

8ナンバー
自動車税:40,800円/年
重量税:8,200円/年(車両総重量2t未満の場合)
自賠責保険:18,060円/年
合計:67,060円

となります。
気になる方も多いと思いますので、参考用にこちらも

4ナンバー
自動車税:16,000円/年
重量税:12,300円/年
自賠責保険:17,270円/年
合計:45,570円

です。
「なんだ、8ナンバーが一番高いじゃないか」と思うかも知れません。
が、ちょっと待ってください。
実は1ナンバーと4ナンバーは車検が「初回2年、以降毎年」なのですが、8ナンバーは条件次第で「最初から2年ごと」となるのです。
業者に車検を頼んでかかる費用はバカになりません。毎年10〜15万円ほどかかっていました(もちろんそこには重量税と自賠責保険などが含まれるのですが)。

さらに、これだけではありません。
1ナンバーは

高速道路料金が中型料金(1.2倍)

なのです。
これは我々エンデューロフリークにしてみると非常な痛手です。
遠くのレースに行く時、できるだけ往路は下道を使って節約するようにしています。ですが、復路は翌日朝から仕事があること、レース後で疲れていることを考えると下道で6〜8時間とか、さすがに辛いですよね。ここでボクが2016年に使った高速道路代を(とても怖いけど)合計してみます。

出ました。

218,010円

でした。
ああ、恐ろしい。

つまりもしこれが1ナンバーじゃなかったら

36,335円

節約できていたことになります。

■任意保険は?

保険会社によって変わると思いますが、8ナンバーへの乗り換えは等級の引き継ぎができず、新規の契約になってしまうところが多いようです。
また、ダイレクト型の自動車保険などではそもそも加入させてもらえないことも多く、さらに年齢割引もないそうです。

ちなみにボクは三○住友さんにお世話になっていますが、車両保険なし、対人対物無制限で7,000円/月くらいになるそうです。今までも6,000円/月くらいだったので、年間12,000円くらいのプラスです。
8ナンバーにして任意保険が安くなった、という声も見かけましたので、それまでの等級割引や年齢割引が少ない人は安くなるのかもしれませんね。

■8ナンバー取得のタイミング

じゃあ8ナンバーにしたい!って思ってもすぐにできるわけではありません。いや、損してもよければいつでも出来るのですが、車検と同時のタイミングでやるのがもっともお得です。

なぜなら、ナンバーの変更は「構造変更」という手続きをすることになり、これには車検がセットになっているからです。つまり、車検が残っているにも関わらず構造変更をすると、残っている車検期間は捨てて、新規でその日から2年間ということになってしまうんですね。

■工作車登録の方法

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いろいろな先輩方からお話を聞いて大体わかったのですが、登録する陸運局によって判断基準が微妙に異なったりするようですので、念のため、ボクのキャラバンを登録した所沢陸運局へ話を聞くためだけに足を運びました(注意! 構造変更は登録した陸運局でしか出来ません)。職員さんの邪魔にならないようにヒマそうな夕方を狙って、検査レーンの「新規」の事務所を訪ねます。

すると緑色の本を出してきて一緒に調べながら親切に説明してくれました。

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ポイントをまとめると

1.屋内に30cm以上の幅、1平方メートル以上の大きさの作業台を有すること
2.作業台には万力などの加工器具がしつらえてあること
3.作業台の周辺に一辺が30cmの正方形を含む0.5平方メートル以上の作業用スペースがあること
4.作業スペースは高さ1,600mm(ただし作業台の端と乗降口との最遠距離が2m未満である場合は、1,200mm)以上が確保されていること
5.作業スペースが荷室全体の半分以上を占めないこと(荷室の半分以上が作業台や棚、机などで占められていること)
6.作業台の下に50cm以上のなにもないスペースが存在しないこと

こんな感じでしょうか。
どうでしょう? これならカスタムショップとかに頼まなくても日曜大工レベルの工作でできる気がしませんか?(工作車だけに)

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テーマは「できるだけ予算をかけない」ことなので、ホームセンターで適当な板や角材を買ってきて電ノコでカット。ボルトなどでしっかり固定します。ちなみにこの作業台は折りたたみ式になっていたり、ボルトで止まっておらず簡単に撤去できてしまうようだとダメのようです。

また、こちらネットで某ライダー様のブログを見ていたら「作業台の高さが50cm以上の場合はその三方を囲わなくてはいけない」と言われたという報告も見つかりました。これ言われたらボクもアウトでしたね…この辺は規則書にはしっかり書かれていない部分なので、陸運局の係りの方の判断で多少変わってくるのだと思います。

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床や壁にしっかりとタッピングネジを打ち込んで固定。
もちろん車体に穴を開けています。
なんだかんだ、材料費で20,000円くらいかかってしまいました。

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万力はこちら。
ホームセンターで2,000円くらいでした。
これもボルトなどで固定したほうが安全だと思います。
(写真は穴だけ開けてこれからボルト止めするところ)

これで上記の6項目すべての条件を満たしました。

しかし、いざ構造変更に行ってみるとまさかの落とし穴が。

■構造変更当日

構造変更は適当な日に勝手に陸運局に行っても出来ません。
インターネットでの予約が必要です。一週間くらい先まで埋まっていることがあるので、予約は余裕を持って取りましょう。都合が悪くなったり、加工が間に合わなかったらキャンセルも出来ます。ボクは予約が取れなくて車検が切れてしまい、ついでに仮ナンバー取得の方法まで覚えることができましたw(市役所行って書類書くだけ)

当日の流れは簡単に言うとこんな感じです。
(今回は事前に自賠責保険を更新してから行きました。ナンバーが変わると自賠責の登録も変わるので注意。今回の場合は「特殊四・三」という種別になりました)

1.車検に必要な書類をもらい、記入する
2.重量税と検査手数料を払う
(ここでの重量税は構造変更後の車両総重量で計算すること)
3.受付をする
4.車検のコースに入る
(初めての方はYOUTUBEなどで動画がいっぱい上がっているので参考に!)
5.構造変更(新規)のコースに入る
6.ナンバー発行の書類を記入する
7.受付をする
8.古いナンバーを返納する
9.新しいナンバーをもらう

1〜4まで順調にこなし、「こりゃ楽勝かもな」って思った時、事件は起きました。

■貨物車ではなくなることによる影響

「あれ、これ後部座席にシートベルトないですね」

と言われたのです。
えええ、そんなこと条件に書いてなくなくない?

平成17年式のボクのキャラバンの後部座席にはシートベルトが最初から付いていません。今までは貨物車だったので、3(6)人という定員設定ができたのですが、特殊車両になるとそれができないとのこと。

以下の3択を迫られました。
1.後部座席にシートベルトをつける
2.後部座席を撤去して運転席から後ろを工作スペースとし、作業台を広げる
3.後部座席を撤去し、そのスペースを工作スペースと明確に区分けし、工具などの積載スペースとする

そしてこの日の予約していた時間は午後のラストだったので、翌日に出直すことに。
ただでさえ平日に行くのに代休を消化しているのに…!
なんとか翌日の午前中だけお休みをいただき、検査に通るための材料を買いにホムセンへ。

一番簡単そうなのが3でした。
そして以下のようにしました。陸運局の人が「床張りも必要です」と言っていたのでここだけ(超適当に)床も張りました。

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まさか、この選択が後に大どんでん返しに繋がることになるとは…(泣)

■翌日、構造変更リベンジ

翌日の朝イチで新規のレーンに並ぶと昨日対応してくれた職員さんが出てきてスムーズに話が進みます。

「ああ、結局こうしたのねー。オッケー」
ってなもんです。

ここで

「最大積載量はいくつにしますか?」

と聞かれます。

知らない人は「えっ⁉︎ 選べるの?」と思うかもしれませんが、ボクはここも事前に(ネットで)調べて知っていました。
車重と合わせて2tを超えないように設定してもらうことで余計な重量税を払う必要がなくなります。
もしも重い物を積む予定がある人は「200kg」とかも自由に選べます。

今までは貨物車で、最大積載量が1,200kgに設定されていました。車重と合わせて4t未満クラスになり、その分の重量税を払っていたのです。1,200kgも積載することなんてないのに。
そしてもし0kgにしたなら、車の後部に貼ってある「最大積載量○○○○kg」というシールを剥がします。こちらは長年貼ってあって、とっても剥がれにくいので、上から他のステッカーとかを重ね貼りして隠すのが早いかもしれません。また、何kgか設定したのなら新しいシールを購入してマジックで数字を記入し、上から貼ります。

そして今度は書類の記入をしていた時の出来事。構造変更の書類はとても複雑なので、陸運局内にいる代筆の方にお金を払ってやってもらうことにしました。
すると書類の代筆をお願いしていた女性職員さんが、

「これ、1年車検ですよね?」

と聞いてきたのです。

「え、いや、2年車検のはずですが…!(じゃないとやった意味が半分に!)」

超あせりました。
これまでの苦労が水の泡になりそうだったのですから。

「でも、この書類に1年って書いてありますよ」

「⁉︎」

そうなのです。構造変更のコースを抜けた後に作成してもらった書類に確かに「1」って書いてあったのです。

「ちょっと確認してみるわ」

と女性職員さんがどこかに行って確認してきてくれたところ…

「大丈夫、8t以下は2年車検ですって。書類直しておきますね〜」

とのこと。
怖いです。このように特殊車両は陸運局の職員さんですら経験が少ない人がいて、間違いが起こりえます。もしかしてこの職員さんが聞いて下さらなかったら1年車検のまま書類が作られて、8ナンバーを取得したのに1年車検とかいう事態に陥っていたかも。ああ恐ろしい。

と、いうわけで!

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このように、無事、8ナンバーをゲットできたわけです。

■オチ

晴れて8ナンバーをゲットして、高速道路を使うためにETCの再セットアップをします。
その時に「車種区分証明書」というものが必要だと某サイトに書いてあったので、最寄りのICの事務所に電話で予約をし、実車を持って伺います。

すると係りの人が衝撃の一言。

「これだと中型車扱いですね」

詳しくお話を聞いてみると

「後部座席が付いていて6人乗りだったら普通車になりました。しかし例え貨物車登録されていなくても高速道路では「乗車定員3人以下は貨物車扱い」と決まっており、車のサイズ的に小型ではないので、中型車料金になってしまいます」

とのこと。
ガーン、ですね。。。

というわけで「2年車検」だけで「高速料金改善」は成りませんでした。
これからもできるだけ下道を使ったり相乗りしたりして、より節約したいと思います。

どうせレースなどで車中泊する車なんですし、8ナンバー取得を目指すなら素直にお金をかけて専門の業者にキャンピングカーを作成してもらうのが良いかもしれませんね。

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シャチ

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株式会社アニマルハウス所属。Enduro.J編集アシスタント。エンデューロ、クロスカントリー、モトクロスに参戦したり取材したりしています。